洗浄度の測定方法について

測定イメージ

大きく分けて洗浄度の測定には2つあります。

  1. コンタミ測定
  2. 油分測定

1.コンタミ測定について

コンタミとはコンタミネーションの略で残留異物のことを指します。
機械加工で発生した切粉や研磨粉などの不純物が多いです。
特に自動車業界向けの製品では図面上にコンタミ基準が規格として設けられている事も少なくありません。

コンタミ測定で必要な情報は以下のとおりです。

  1. コンタミ重量
  2. コンタミ寸法(粒径と長さ)※最大

コンタミ測定方法

コンタミ測定には色々な方法が用いられておりますが、一般的な方法としては以下が推奨されています。

  1. ワーク数個を超音波洗浄機にかける。
    ※1個の場合、重量が軽すぎる為、電子重量計で正しく計測できない可能性があります。
  2. ろ紙を電子重量計で測定し、ゼロ合わせを行います。
    ※湿気を吸い取ると重量が変わる為、測定する環境に注意が必要です。
  3. 超音波洗浄にかけた洗浄液を全てろ過して、ろ紙を回収します。
    ※先ほど測定したろ紙を使用ください。
  4. 回収したろ紙を電子重量計で測定し、重量データを残します。
    ※2.でゼロ合わせをしていれば、コンタミ重量のみ計測されているはずです。
  5. ろ紙をデジタル顕微鏡で測定し、最大のコンタミ寸法を計測し、データを残します。
    ※デジタル顕微鏡で自動的にサイズ認識してくれる製品があります。
  6. No 4.で計測した重量を計測した個数で割り、1個当たりの重量を出します。
    ※例えば5個を超音波洗浄機にかけ、コンタミ重量が1gだった場合、1個あたりは0.2g

2.油分測定について

付着残留油分に対して厳しい業界で求められることがあります。
特に半導体、電子、食品、医療業界など。
一般産業分野では油分測定まで行うほどの脱脂を求められることは少ないです。

油分測定によって測定可能なのは、油分濃度です。
表示単位は様々です⇒mg/L、mg/kg、mg/g、mg/個

油分測定の一般的な方法としては以下が推奨されています。

  1. 油分抽出媒体液で洗浄する。
    ※有機溶剤など主に揮発性の高い溶剤が使用されます。
  2. 洗浄した溶媒をよく撹拌させた状態で測定に必要な量を抽出し、計量します。⇒採取液器
  3. 残留油分測定器に採取液器をセットし、スタートします。
  4. 分析結果が表示されます。⇒出力可能な機種が多いです。
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