洗浄機選びのポイント

洗浄剤選びとも非常に密接に関係してくるのですが、目的別によって洗浄機を選ぶのが最も適切です。

目的

  1. 性能別
  2. 浄剤別

1.性能別

コンタミ除去優先

切粉やカス、粉などの異物(コンタミ)除去が目的の場合は、シャワー式もしくはジェット式(高圧)洗浄機を選択するのがベストです。

シャワー式かジェット式(高圧)にするかの判断の目安としては、噛み込んだ切粉やバリ取りに近いレベルまで求める場合はジェット式を選択し、それ以外はシャワー式で取れる場合が多いです。
但し、焼き付いたスケール(煤)などは除去が困難です。
シャワー式などの洗浄機をカスタマイズして、物理的に除去する機構(ブラスなど)を追加する必要があります。
レーザーカス(粉)などは、ジェット式で除去できるケースもあります。
シャワー式、ジェット式の場合は、水系や準水系洗浄剤を使用するので、法規制も少なく、安全に使用頂けるのもポイントです。

脱脂重視

油分除去を優先したい場合、超音波(振動)式を選択するのがベストです。

超音波式の場合、洗浄剤は非水系となり、主に炭化水素系洗浄剤の使用になります。
但し、炭化水素系洗浄剤には引火点がある為、防爆仕様が必要になってきます。
蒸気式も脱脂には向いていますが、使用する洗浄剤が溶剤(フッ素系、塩素系、臭素系)になるので、法規制に要注意で、密閉仕様が必要になってきます。

乾燥重視

コンタミ除去と脱脂をした上で、乾燥度を高めたい場合は、真空式を選択するのがベストです。

理由としては溶剤系のフッ素系、塩素系、臭素系洗浄剤を使用できるため、脱脂性能と乾燥性は非常に高いですが、一方、法規制が多々ある為、密閉型洗浄機でないと使用できないのがデメリットです。そのため、液単価や洗浄機単価共に高価でコストがかかります。

簡易洗浄重視

ある程度切削液などを落とすだけでいい、安価でいい、という場合は浸水式を選択するのがベストです。

簡単にいうと水系洗浄液に沈めて、上にあげてくるだけです。
乾燥は人手によるエアブローとなりますが、装置が簡易で安価で済みます。
コンタミや脱脂は除去しきれませんが、ある程度なら落ちます。

2.洗浄剤別

洗浄剤を使わない、水のみ

洗浄剤を使用してはならない場合、マイクロバブル洗浄も有効な選択肢の一つです。

シャワー式やジェット式、超音波式でも水のみでの洗浄も行えますが、マイクロバブルとシャワー式などを組み合わせると、水のみでもより洗浄効果が高まる場合もあります。
なお、浸水式でもマイクロバブルと組み合わせることで、効果がでる場合もあります。

水系、準水系洗浄剤使用

シャワー、ジェット式を使用するのが一般的です。

超音波洗浄でも使用可能ですが、乾燥機能がほぼ付いていないので乾燥までを考えると超音波はお勧めできません。
シャワー式やジェット式でも乾燥しきれない装置も多いので、しっかり乾燥までしてくれる装置を選びましょう。

炭化水素系洗浄剤使用

防爆仕様の超音波洗浄機を使用するのが一般的です。

引火性があるので、シャワーやジェット式洗浄機では使用してはいけません。
炭化水素系を使用する目的としては、主に脱脂性能や細かい箇所の洗浄になるので、超音波洗浄機の性能とマッチしています。

溶剤系(フッ素系、塩素系、臭素系)洗浄剤使用

真空式を使用するのが一般的ですが、蒸気式でも使用可能です。

但し、蒸気式でも密閉型の洗浄機を使用下さい。

テスト洗浄

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